毎年、 平和でおだやかな22種の海洋ほ乳類が、 心に残る記念撮影のためにやってくる。
クジラを写真やテレビで見かけることはあっても、本物のクジラを見たことがない人たちへ。テレビや映画の映像は、実際の迫力には遠く及ばないのです。オルカのウイリーが調教されて、晩ご飯のために演技をする、たとえそれでも感動的であったとしても、そこには私達が見ている本物のクジラの姿はありません。
本物のクジラはまったく別物なのです。例えばザトウクジラの体重は、一軒の家の量さに匹敵するのです。夏になると海岸に近づいて来るこれら優しい動物は、樺太シシャモやオキアミを追いかけ、時には巨大な体を海中から持ち上げて、 彼らがやってきたことを知らせてくれます。
このクジラとの出会いこそ、生涯忘れることのできない瞬間。たゆたう海岸線を背景に、海の深さを思わせる彼らの柔和なまなざしと目が合うと、そこには、確かに鏡のように映し出された人間の物語が映し出されるのです。 この偉大な動物達にとって、私達は深い所でつながっているのでしょう。彼らを見つめていると、我々がいかに小さい存在か、そして我々はいかに偉大な存在になりうるか、ということを教えてもらっているような気分にさえなります。
そしてこのことを、どうか発見して頂きたいのです。